お金の話

2023年10月の株価暴落 あなたは買い向かえましたか?

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こんにちは、井上向介です。アラフィフ、サラリーマン、4人家族。子供2人は社会人となり独立。現在、妻と二人で生活しています。

この記事は、「暴落時の株取引」について考える記事です。

あなたは2023年10月初旬の日経平均の暴落(12日で約3,000円の下げ)時に、買い向かえたでしょうか?
私の答えは「No」でした。この記事では、株で勝てない「大衆心理」について考えます。

この記事で分かること
  • どうして暴落時に買えないのか?
  • 株で勝てない大衆心理を知る
  • 暴落時に買うための準備

オッズのずれた賭け

一流の投資家が人生で一番大切にしていること」でバフェット氏は、「株で勝つためにはオッズのずれた賭け」をしなさい。そのタイミングまで待つべき。」と述べています。

もっとも、ファンドマネージャーの場合はいつまでもチャンスを待っていると、「さっさと打て(買え)のろま」と言われれるのがつらいと書いています。

このように、株が本来の価値よりも安くなった時に買うべきというのは、「投資で一番大切な20の教え」にも書かれていることです。

では実際に”そうなったときに”我々は動けるのか?

2023年10月、日経-3,000円

2023年、日経平均は9/15の高値33,533円から10/4の30,526円まで12営業日で約3,000円下落しました。10/4の日経平均は-700円でここが「恐怖」のピークであったと思われます。この記事を書いている10/7日現在は少し戻して終値は30,994円となっています。

原因は米国の長期金利の上昇

今回の下げの原因は、「アメリカの長期金利の上昇」と言われております。この結果、アメリカ株が冴えず、日経もズルズルと下げる結果になりました。

あなたは動けましたか(買えましたか)

今回の日経平均3,000円の下げは、明らかに「オッズのずれた賭け」(儲けるチャンス)の状態になっていたと考えられます。主要銘柄のチャートを見ても直滑降に下げています。では、このタイミングでどれぐらいの個人投資家が恐怖を克服し買い向えたのか?

冒頭でも書きましたが、私の答えは「No(買えなかった)」です。

私が動けなかった1つの理由

今回の暴落時に私が買えなかった理由は1つです。「手持ち株の損失が大きくなり、新たに買う気にはなれなかった。」こういう暴落時は、あらゆる株が下落します。業績もクソありません。みんなが逃げ出すことを考えています。

そうなると保有株の損失は大きくなり、そちらにばかり気が行き新たに株を買うなど思いもよらない。むしろ「手持ち株を手放して楽になりたい。」という状況になります。おそらくこれは多くの人が感じていることで、「人(大衆)として当たり前の心理(本能)」でしょう。

しかし、株で勝つためにはこの「本能」を克服する必要があるのです。そして、多くの人はそれが出来ないので株で利益を出すのが難しくなります。

1つ前進したこと

私としては今回の暴落時には大衆心理に逆らい1歩前進したことがあります。それは、「手持ち株を売らなかったこと」です。何度も損切りしようと思いましたが、「大衆は底で売り、天井で買う」ことを教訓に踏ん張りました。

もっとも、この先さらに下げが来るようなら損切りも視野に入れますが。。。

SNSを見なかったことも理由

私はX(旧Twitter)やYOUTUBEなどのSNSを見ていません。この暴落時にこれらのSNSを見ていれば私の「恐怖」はより大きく増幅されていたでしょう。今回は過去の教訓から見ることを避けられたのは良かったと思っています。

恐怖を煽る

私はSNSによる影響はまったく受けませんでしたが、当時の書き込みは恐怖を煽るモノが多かったのではないでしょうか。とくに8/18の安値(支持線)を割った10/4には「ここからの下げは底なし」という書き込みも多かったのではないでしょうか。

動くべき時に動くための準備

では、我々はどのように対応すればよかったのか?どうすれば”暴落時に買い向かう”ことが出来るのか?そのための準備の方法は?

私の答えは次の3つです。

【暴落時に買い向かうための準備】

  1. 大衆心理を知る
  2. 基本的に株を保有しない
  3. SNSを見ない

①大衆心理を知る

大衆は株価が底値の時に「もっと下がる」という”恐怖”で株を売り。株価が高値になると「もっと上がる」という”強欲”で株を買う。そして、これは典型的な負けのパターンである。

まずはこれを知って理解すること。そして、自分が同じような行動に走らないように実行することが重要となります。もっとも、「言うは易く行うは難し」ですが。

②基本的に株を保有しない

買い向かえない主な原因は、他の手持ち株の含み損が大きくなり「新たに買う気」を削がれるからです。そのため、インデックスファンド等の超長期資産を除き基本は手持ち株を持たない状態とし、暴落時でも精神的圧迫を受けないようにします。

バットを振る時はしっかり振る

こういう暴落(チャンス)は、年に何回もあるわけではありません。なのでチャンスが来た時にはしっかりとバットを振れる(買う)ように心を鍛えたいと思います。

③SNSを見ない

私はSNS(特にTwitter)をやめて本当に良かったと思っています。学ぶ機会を失ったかもしれませんが、それ以上に混乱することがなくなり「精神的に安定する」というメリットの方がはるかに大きいと感じています。

今回の暴落時でも、「恐怖」を煽りまくる投稿が多かったのでは?と思います。でも、ふと頭を上げて現実を見れば周りを歩いている人は誰一人として慌てふためいている人はいません。もっと言えば日経が大きく下げていることすら知りません。

暴動もパニックも起こっていません、パニックが起こっているのはごく一部のネットの中だけです。SNSの情報で未来が予測できるのなら見る価値はあるでしょうが、当然ながらそんなことが出来るわけはありません。いたずらに恐怖を増幅させるだけです。

⇒株式投資にネット情報は必要か? 5つの情報源の有益度の判定

「賭け」であることには変わりない

「ではこういった暴落時に買えば必ず勝てるのか?」と思う人もいるでしょうが、答えは当然「No」です。あくまで「オッズのずれた賭け」にすぎません。ただし、勝つ確率は平常時の1/2よりも「上がる」方にズレているのは確かでしょう。

繰り返せば勝ちが積み上がっていく

1回の取引では負けることもあるかもしれませんが、こういう「オッズのずれた賭け」を何回も繰り返せば勝率の偏りという”優位性”が働き勝ちが積み上がっていくことは確かでしょう。

そのためには年に数回しかない賭けに、まずは「参加する」ことです。

賭けに参加できる態勢を整えておく

最後にまとめとして、私が得た教訓は「暴落時にも賭けに参加できる態勢を整えておく」です。これは資金面の準備よりも”精神面の準備”の方が重要だと考えています。そのためには、無意味なポジションを保有しないが第一と考えます。