老朽化マンションの実態本を2冊読み自分のマンションの現在の状況を知りたくなったので、6月に開催されたマンションの定期総会に出席してきた。このような場に出席したのは初めてだったので、どういった形式で行われるのかもまったく分からない状況であった。
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120戸で出席者は6名という現実
私の住むマンションは約120戸である。総会への出席者として住民側は私を含め6名、管理組合の役員が5名であった。住民側の出席率は5%という数字である。去年まで私も同類だったので人のことは言えないが、皆自分のマンションの状況に興味が無いということだ。
このような状況では一度管理組合が機能不全に陥れば復活は難しいだろう。誰も興味もないし知識もないのだから。会社がどのような経営状況にあるのか興味が無いサラリーマンと同じだ。倒産してからうろたえても、もう遅い。私はそのように感じた。
会議はトータル50分程度
司会進行は、管理会社の人が行っていた。慣れているので資料の説明も非常に分かりやすく、サクサクと進んでいった。議題の説明で30分程度、最後の質疑で2名ほど質問というか苦情の発言がありこの対応に20分程度、合計50分ぐらいかかった。正直これが長いのか短いのかは分からない。
注目すべきは会計収支
やはり気になるのは会計収支である。今まで総会の資料など真剣に見ていなかったのだが、管理費の収支と修繕積立費の収支にちゃんと分けて記載されていた。管理費については、昨年度は5万円の赤字であり繰越金が約600万円残っている状況であった。
少額とはいえ毎年赤字が続くのはまずいと言うことで、今年から清掃作業等を減らして年間収支を黒字化する計画が議題に上がっており、承認されていた。
大規模修繕費は合格ライン
最も重要となる修繕積立費について、昨年度私のマンションでは大規模修繕が実施されていた。その支出が1億2800万円計上されている。以前読んだ本では、大規模修繕は1戸当たり80~100万円が適正価格と書いてあったので、120戸で1億2800万なら1戸当たり106万円なので、昨今の建設費高騰を考慮すればまったく問題ない数字だと思う。自分のマンションがぼったくり被害に遭っていなくてよかったと安心した。
私も含めた大半の住民が無関心で放置している間に、理事の方々がちゃんと管理してくれているのだと思うと感謝しかない。修繕積立金の残高は、今回の大規模修繕費用を支払ってもまだ2700万あるので資産的には安全圏にいると思う。
管理費、修繕積立費の未納額
管理費と修繕積立費の未納額は、それぞれ20万、30万が計上されていた。これぐらいであれば、1名程度の可能性があるのでこちらも安心した。これが100万オーバーとかなれば、非常に深刻な問題であろう。
住民トラブルの深刻な問題
最後に質問はありますか?となった時に2名の方が挙手されていた。1名はマンションにありがちな上階の騒音問題である。もう1年以上も悩まされており、何度か注意してもしばらくするとまた元に戻るとのこと。もう1名は、バルコニーでの喫煙による臭い問題を訴えられていた。
管理組合はあくまで共用部分の管理を行うので住民間のトラブルには介入できない決まりであるが、注意喚起や住民への対応を考えられていた。
まとめ
初めてこのような会に参加したが、お金の流れもわかり安心できた。また、他人任せとはいえ管理組合がちゃんと機能しているからこそ、住民は不自由のない生活を送れるのだと感じた。これが赤字タレ流しでお手上げとかであれば、本当に焦ることになる。来年もまた出席してみようと思った。
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