こんにちは、井上向介です。アラフィフ、サラリーマン、4人家族。子供2人は社会人となり独立。現在、妻と二人で生活しています。
この記事は、「50代からの資産運用」について悩んでいる人に向けた記事です。
【こんな悩みありませんか?】
- 老後資金の準備に資産運用をはじめたほうがいいのか
- 資産運用をはじてみたいが、どうすればいいのかわからない
結論、具体的な投資方法として、余裕資金で投資信託か個別株がオススメです。
- 初心者にオススメの投資方法
- 50代が投資を行う際の”3つの注意点”
- 今から始める人へ”2つのアドバイス”
貯蓄から投資への圧力
本来であれば、我々アラフィフも自分たちの親世代と同じように定年まで働き、老後は年金で悠々自適な生活を送る。そういった未来像を漠然と予想していました。
しかし、近年の少子高齢化により年金の支給時期は年々引き上げられ、今や65歳。我々が引退する頃には70歳支給開始も現実かもしれません。
貯蓄から投資へ
国としてもこのような状況から、国民の貯蓄を少しでも投資へと回し自給自足を促すよう必死です。「貯蓄から投資へ」と国の施策にもあげられるほど、投資への圧力は高まっています。
日本人は貯蓄が大好きです。これは国民性もありますが、上記の様に貯蓄と年金があれば、老後生活が成立していたという経験則にもよるので、私も含め多くの人がこの方針を採用していたのは、何も間違った考えではないでしょう。
しかし、現実には貯蓄から投資への転換を考えなければならない時期に来ていることも事実です。
心の余裕を求めて
我々アラフィフは、お金に関する多くの悩みを抱えています。
【アラフィフのお金に関する悩み】
- 老後資金は足りるだろうか
- ローンの返済まで働けるだろうか
- 子供の学費は大丈夫だろうか
このような「お金の不足」に関する悩みを解決する手段の1つとして、投資が挙げられます。お金が増えると気持ちに余裕が生まれ、このような悩みの重圧も多少和らぎます。
お金についての基本的な考え方は、下の記事で紹介しています。
⇒お金に関する色々な考え方を学ぶ「サイコロジー・オブ・マネー」
日本人の投資人口の割合
現在の日本人の投資人口の割合はおおむね20%前後といわれています。投資を行っているのは5人に1人ということになります。(実感的には、そんなにいるかな?という感じです)
先日Yahooの記事で、「今後貯蓄を投資に回そうと考えているか」という世論調査に対する回答が掲載されていました。
【結果は】
- 投資に回そうと思う 23%
- 投資に回そうとは思わない 40%
- 投資に回すお金がない 34%
となり、投資人口の割合とほぼ合致します。
私の投資歴
ここで私の投資歴をご紹介しておきます。
- 2011年850万の資金で個別株投資をして一時-320万の損失
- 幸い2012年秋からのアベノミクスの上げ相場で助かり+200万の利益となるもその後の上げ相場を逃す
- 40代前半で無職になった時、1年4ヶ月ほどデイトレード生活をするも、先が見えずに社会人復帰する
- 2023年から兼業投資家として、取引を再開
投資の選択肢
「投資」とひと言でいっても、その選択肢は豊富にあります。何を選べばいいのでしょうか。やはり、初心者には投資信託か個別株の株式投資が無難でしょう。
【投資の選択肢】
- 投資信託
- 株式投資(個別株)
- FX(為替取引)
- 商品取引(穀物、原油、金先物など)
- 暗号資産(仮想通貨)
- 不動産投資など
投資信託か株式投資(個別株)が無難
上記、5つの選択肢の中で私がオススメするのが①投資信託か②株式投資(個別株)となります。理由をひと言でいうなら、(他の選択肢に比べ)安全性が高いからです。
安全性とは、価格変動幅(ボラティリティ)や流動性、汎用性(幅広く普及している⇒学びやすい)などを考慮しています。
どちらを選ぶべきか
「では、①投資信託と②株式投資のどちらを選べばいいのか?」という質問に対する私の答えは、「その人の向き不向きによる」となります。
安全志向、時間がない、興味がない ⇒投資信託
次のような気持ちがある人は、投資信託に向いています。
【投資信託に向いている人】
- 利益よりも損失を抑えることを重視したい
- 銘柄研究など、よくわからないし興味もない
- 仕事が忙しく、投資に割ける時間がない
基本的に「投資」に対しての興味がなく、低リスクでお金が増えればそれでいい。という人は、投資信託に向いているでしょう。
投資信託なら運用をプロに任せることになるので、基本的に自分がやることはありません。「ほったらかし投資」に最適です。
【関連記事】
投資信託については、下の記事で詳しく解説しています。
⇒元金1.5倍に9年かかる 老後資金にインデックス投資は有効か
自主的に行動したい、攻めたい ⇒株式投資
次のような気持ちがある人は、株式投資に向いています。
【株式投資に向いている人】
- より多くの利益を目指したい。そのために、リスクが大きくなっても構わない
- 銘柄研究や企業研究に興味がある
- 経済に関する知識に興味がある
自分で銘柄研究などを行い、自分の責任で行動したい。その結果、損失>利益となっても構わない。という人は、株式投資(個別株)に向いています。
関連記事
株式投資については、下の記事で詳しく解説しています。
⇒初心者が株式市場で生き残るための”5つのポイント”【1年以内に7割が退場】
NISAはどうなのか?
「投資信託でもなく、株式投資でもなく、今話題のNISAをやりたいんだけど」と思われている人もいるかもしれません。2024年からは恒久的な「新NISA」も開始されるので、NISAについて興味のある人もいるでしょう。
NISAでも扱う商品は同じ
NISAとは、政府が貯蓄から投資へ移行してもらうために考案した「利益譲渡税が優遇される制度」のことです。そのため、「NISAという具体的な商品があるわけではありません。」
「NISAを買う」という表現は的外れです。「NISAという制度を利用する」というのが正解です。NISAで扱えるのは、政府が「安全性がある」とみなした投資信託や株式です。
当然ですが、政府が承認したからといって、「損しない」訳ではありません。NISAを利用するためには、専用の口座を開設する必要があります。
私はまだ新NISAの口座を開設していません。これまでのNISAも利用していませんでした。新NISAについては「おそらく使うかな」、というのが今の気持ちです。2024年になってから考えます。
50代が投資を行う際の3つの注意点
実際に投資を行う場合はいくつかの注意点があります。投資はお金が増える反面、「減ること」もあります。これは貯蓄との大きな違いです。
とくに50代で今から投資を始める場合の注意点は次の3つに注意しましょう。
【今から始める場合の注意点】
- 時間的制約
- 現在の相場環境
- 金融リテラシーの低さ(投資詐欺)
①時間的制約
50代に残された投資に回せる時間は多くありません。
長期保有を目的とした投資で「時間がない(限られている)」ということは、大きなハンデとなります。なぜなら、「下げ相場を乗り切れない可能性がある」からです。
45年か20年か
仮に25歳から投資を始めた場合、70歳まで保有すると45年もの時間的余裕があります。45年もあれば相場の大きな波が来たとしても、もとに戻すだけの時間を確保できるでしょう。
しかし、50歳から投資を始めるとわずか20年しか時間がありません。この場合、投資をはじめた時期によっては損失で終わる可能性もあります。
バブルの最高値から33年
日経平均がバブルの最高値を記録したのは1989年です。2023年現在で33年が経過しましたが、いまだに高値は更新されていません。
そのため、バブル絶頂期の高値で投資を始めた人は、30年経った今も含み損を抱えている可能性があります。
もっともこれは最高値で投資をはじめた場合の想定なので少々極端な例ではあります。しかし、「長期投資において」投資時間が短いことがハンデとなることは分かっていただけたでしょう。
②現在の相場状況
2023年現在、日経平均は高値圏にあります。
先ほどバブル後33年間高値は更新されていないと書きましたが、2021年9月に日経は31年ぶりの高値をつけています。
2023年6月にはさらに33年ぶりの高値を更新しました。といっても、バブル時の最高値はいまだに更新されていません。
高値自体は悪くない
「日経が高値にある=投資ができない」というわけではありません。ここからさらに伸びる可能性も十分にあります。
しかし、同時に大きく下げる可能性もあるので「細心の注意が必要」ということです。とくに初心者の場合は、注意が必要です。
③金融リテラシーの低さ(投資詐欺)
「金融リテラシー」とは、お金に関する知識と判断能力です。具体的な例の一部を挙げると、株や為替などに関する知識と理解です。そして、投資の世界は詐欺の温床となっています。
先ほども述べましたが、我々アラフィフ世代は、貯蓄メインという世代のため、お金に関する教育を受けていません。そのため、金融リテラシーが低い状態にあります。騙されやすいです。いわば、ワクチン未接種の状態です。
詐欺に引っ掛からないためには、基本的な(最低限の常識的な)範囲の、金融リテラシーを身に着けておく必要があります。
周りは全員敵とみなしていい
「自分に寄って来る者は皆敵だ」と思うぐらいでいいでしょう。銀行や証券会社も、あなたに回転売買をさせてお金を搾り取ろうとする敵です。
このような状況への対策として、次章の「②自分の頭で考える」が非常に重要となります。
⇒【投資詐欺】 あなたの退職金が狙われる 金融リテラシーが必要な理由
今から始める人へ2つのアドバイス
50代で今から投資を始めようという人へ、「2つのアドバイス」があります。時間的制約と日経が高値圏という懸念事項がある中で、慎重すぎることはありません。
最初は「損失(リスク)を最小限に、増えたらラッキー」の心構えで始めましょう。まずは投資に慣れることです。
【2つのアドバイス】
- 余裕資金で始める
- 自分の頭で考えて行う
①余裕資金ではじめる
余裕資金とは、当面使うアテのないお金です。また、最悪なくなっても生活するうえで致命傷にならないお金です。
投資を余裕資金で始めなければならない理由は、「心の余裕」が生まれるからです。絶対に減ってはいけないお金で投資を始めると、損したときの精神的ダメージが非常に大きくなります。
具体的な額は?
余裕資金といっても人によりその額は様々です。「最低いくら必要?」と聞かれると、50万円~100万円といったところでしょうか。
焦らずまずは、これぐらいの少額から取引を始めましょう。
損してもいい範囲で行う
最悪、5割(半分)はなくなる覚悟をしておきましょう。100万円入金したなら50万円は、なくなるかもしれないということです。
かつての私がそうであったように、初心者は頭では分かっていても十中八九、損切りできません。なので、最悪なくなってもイイ額で始めるのが無難です。
⇒【株の塩漬け】保有株-320万体験談 損切りせずに放置するとどうなる?
②自分の頭で考える
「国が勧めているから、周りがボチボチやっているから」ではなく、自分の頭で考えて投資を始めるのか考えましょう。
投資の世界は始める時は「儲かりますよ、みんなやってますよ」と笑顔で迎えられます。しかし、いったん損をすると「すべて自己責任、勉強不足のあなたが悪い」の一言で片づけられる冷徹な世界です。
誰もあなたを助けてくれませんし、損失を補填してくれません。
銘柄選択から売買のタイミングまでを人に頼っているようでは、逃げ遅れて損失を増やすだけです。自分の船は自分の判断と責任で「舵取り」しましょう。
⇒株式投資にネット情報は必要か? 5つの情報源の有益度の判定
結論、おすすめの投資方法
結論として、「余裕資金で資信託か個別株を買う」という方法が初心者にはおすすめです。
まずは少額で相場(値動き)を体験してみて、上手くやれるようなら投資資金を増やして損切り額を定めて次のステップに進みましょう。
「とりあえず始めてみる。でも、はじめから無理をする必要ない。」という考え方でいきましょう。