生き方の話

【本から学ぶ】アラフィフのお金の使い方と子供への残し方「DIE WITH ZERO」まとめ

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こんにちは、井上向介です。アラフィフ、サラリーマン。子供2人は社会人となり独立。現在、妻と二人で生活しています。

この記事は、「アラフィフのお金の使い方」について1冊の本から学ぶ記事です。

【こんな悩みありませんか?】

  • 老後に備え節約ばかりしているが、それでいいのか
  • 自分は人生の最後で後悔することはないのか

これらの悩みについて、「DIE WITH ZERO(ゼロで死ね)」という本から学ぶことを解説します。

結論、年齢と共に出来ることは減ります。だからお金を貯めてから使うのでは遅いお金を使いながら貯めましょう。

【この記事で分かること】

【目指すべきゴール】

 ⇒今を楽しみながら人生を進める

  • 老後資金と人生を楽しむことのバランス
  • 子供への有効なお金の残し方

「DIE WITH ZERO(ゼロで死ね)」の紹介

この本は、アメリカのビル・パーキンス著、ダイヤモンド社から発売されている書籍です。価格は税込みで1,870円となります。

初版は2020年9月で、いろいろなところで読むべき本として紹介されています。

副題には「人生が豊かになりすぎる究極のルール」とあります。

Amazonでの評価

Amazonのレビューはこの記事を書いている2022年7月現在、「1565のレビューがあり★4.5」と高評価されています。

この本を読んで欲しい人

この本を読んで欲しい人は、次の2種類のタイプの人です。

【この本を読んで欲しい人】

  • 貯金一辺倒の人
  • お金を貯めてから使おうと思っている人

老後に不安を持つ気持ちはわかりますが、同時に人生を充実させることも重要です。

貯めながら楽しむ」という発想を学びましょう。

本書の大まかな内容

ジャンルは自己啓発となり、Amazonでは「哲学・思想」に分類されています。

タイトルにもある通り、お金を使い切って死にましょうという、すこしセンセーショナルな内容です。

しかし、「お金を使う=散在して最後は野となれ山となれ」という内容ではありません。

しっかりと貯めて子供にも残して、その後に余ったお金を使い切りましょう。という感じです。

【この本の要点】

  • 若いころは貯金よりも経験にお金を使うべき
  • 年齢を重ねるごとに出来ること、楽しみは減っていく
  • 年齢ととともにお金の価値は下がる
  • 子供にはなるべく早くお金を残す

40代、50代が学ぶ2つの教訓

40代、50代がこの本から学ぶことは、次の2つあります。

【アラフィフがこの本から学ぶこと】

  1. 年齢とともに出来ることは減っていく、だから今を楽しむ
  2. 子供への遺産相続のタイミング

本の読みやすさ

文章のテンポもよく読みやすいです。問題なく最初から最後まで読めました。

ページ数も280ページと多くはありません。

今しかできないことをやる

この本でアラフィフが学ぶべき教訓の1つ目は、「今しかできないことをやる」です。

年齢とともに出来ることは減っていきます。将来後悔しないためにも、今出来ることをしましょう。

お金を貯めてからでは遅い

私も含めて多くの人が「楽しむのは老後資金を貯めてから」もしくは、定年を迎えてからと考えているでしょう。

しかし、それでは遅すぎるということです。

なぜか? 加齢とともに出来ることがどんどん減っていくからです。それは、健康面と体力面を考えれば分かります。

70代からでも登山はできます。しかし、体力のある50代の方が行ける場所が大きく広がります。

「より楽しめる」ということです。

祖母に100万円あげたエピソード

本書の中では、著者が70代後半の祖母に100万円をプレゼントした話が紹介されます。

しかし、祖母は著者のためにセーターを1枚買ったきりで、それ以外のお金は使おうとしませんでした。

なぜか? もう祖母には「お金を使いたい」という意欲も体力も残されていなかったからです。

15年早ければ

あと15年でも早く祖母にプレゼントを実行していれば、もっと有意義にお金を使えたでしょう。

このことからも、お金を有効に使う期限というものがあります。なので、「貯めてから」では遅いということになります。

人が死ぬ前に後悔すること

本書では、「人が死ぬ前に後悔することTOP2」が書かれています。それは、

【人が死ぬ前に後悔することTOP2】

  1. もっと自分に忠実に生きればよかった
  2. 働きすぎなければよかった

①は、自分の夢の実現のために好きなことをすればよかった。②はもっと家族と過ごす時間を大切にすればよかった、です。

アラフィフにとって①の実行は年齢的にも、家族のことを考えても正直難しいです。

しかし、②に当てはまる「仕事人間」の人は一度立ち止まって「人生を考え直すきっかけ」になります。

仕事>>家族との時間」になっていませんか?

関連書籍

将来やり残しで後悔しないよう、50代に残された時間について考てみてはどうでしょうか。

⇒50代に残された時間を考える「限りある時間の使い方」

適切な時期にお金を使う

私も貯蓄人間なので、楽しむよりは先にお金を貯めたいと考えていました。

しかし、お金が貯まってからでは手遅れということを理解しました。

お金を“適切な時期に”使うことが重要」ということです。

貯蓄と消費のバランスを考え直すきっかけ

これにより、貯蓄一辺倒ではなく「今を楽しみながらお金を貯める」という考えを学びました。

幸い子供が独立してから、夫婦で月1万円と決めて積極的に外食をするようにしています。

悔やんでも時間は取り戻せない

どちらが先かは分かりませんが、将来”その時”が来た時に「もっと妻と思い出作りをしておけばよかった」

後悔しないために外食は始めたことですが、間違っていないと認識しました。

悔やんでも時間は取り戻せません。ならば、今実行するのみです。

今からでも楽しもうという意識を持つ

「人はいつか死にます」しかし、多くの人は今の状況が永遠に続くかのように考え惰性で生きています。

「取り戻せない今を楽しもう」と考えれば、この惰性や思考停止の生活から解放されます。

お金がなくとも出来る

とくにお金がない場合は、どうすれば少ないお金で「今を楽しめるか」と考えるようになります。

頭を使うことはとても重要です。今までのボーっとした生活から創意工夫の生活へ変化します。それだけでも意味があります。

子供への遺産相続のタイミング

この本でアラフィフが学ぶべき教訓の2つ目は、「子供への遺産相続のタイミング」です。

本書では、お金を使い切って死ぬことを目標としていますが、大前提として「子供にお金を残したあとで」という条件があります。

親が「自分の自由に使い切って終わり」という考えではありません。

死んでからでは遅い

アラフィフの人なら現在身を持って体験していますが、人生でお金が必要な時期、一番苦しい時期は決まっています。

それは、まさしくアラフィフの「今」です。教育費はピーク、住宅費を払いながら老後資金も気になります。

アラフィフはまさに「お金の三重苦」状態です。

貰えるのはすべてが終わってから

親の遺産というのは大抵親が死んでから手元に入ってきます。親が90歳で亡くなったとしたら自分は60歳前後でしょうか。

そのころ自分の子供は30歳前後。大学の学費も、自分の老後資金の準備もすべてが終わった後です。

あと10年早く貰えていたらどんなに助かったか。。。」多くの人がそう思うでしょう。

300万円の遺産があれば3年半楽ができる

自分が60歳の時に親の遺産として300万円入ってきたとします。この300万円を貯めるのに何年かかるのか?

毎月、7万円貯金出来たとしても3年半かかります。生前贈与を受けていればこの3年半の苦労をしなくて済んでいました。

相続は生前に行う

人生で最も必要とされる時期、苦しい時期にたとえわずかでも先にお金を渡せたら、その効果は何倍にもなるということです。

そのためには、「子供には早めにお金を渡そう」ということです。

同じ失敗を繰り返さないために

もちろん、親側にも事情があるのは重々承知です。自分の親にお金をせびれということではありません。

自分の代では「出来るだけ早く子供に渡すことが効果的」ということを、あらかじめ知っておくことが大事ということです。

子供にはいつ渡すのが最適か

本書では、「子供が26歳~35歳まで」にお金を残すのが最適のタイミングと書かれています。ただ、個人的には少し早いような気もします。

私としては子供が30歳で出産したとして孫が高校前後、子供が45歳前後が最適な時期ではないかと考えています。

75歳なら自分の見通しもつく

自分の子供が45歳ということは、自分自身は75歳前後となります。

この頃には残りの人生の見通しもついており、残りの人生に必要な資産額も分かるでしょう。

そこから、子供に生前贈与できる額も算出できると考えます。

実行するための課題

本書の内容をそのまま実行できるかといえば、正直なかなか難しいのではないかというのが現実です。

その理由は次の2つです。

【実行するための課題】

  • 十分なお金を貯められるのか
  • 足りなくなる不安との葛藤

十分なお金を貯められるのか

自身の老後資金を貯めて、子供に生前贈与もして残ったお金で人生を楽しむ。

考え方としては素晴らしいですが、いざ実行に移すとなるとかなりの資産が必要となります。

これを問題なく実行できる人の割合は少ないでしょう。

まずは自分の人生を楽しむ

そこで、まずは小さなことから始めていくが得策です。月5千円でもいいので、今の自分の人生を楽しむことを努力しましょう。

この場合、子供に残すお金が多少減ったとしても、それは仕方がないことと考えます。まずは、自分ファーストです。

お金を使うことに抵抗があるのなら、仕事を早く切り上げて家族との時間を作りましょう。

これならお金は必要ありません。

足りなくなるという不安との葛藤

「万が一足りない時は」、「もしかしたら」考えだしたらキリがありません。

本書でも6千万円貯めてもまだ不安で働き続けたという事例も紹介されています。

無理のない範囲で楽しむ

本来であれば人生を楽しむことを目的としてお金を使い切るのですが、お金を使うことで不安が募るようでは本末転倒です。

無理にお金を使おうとせず、自分が安心できる範囲で消費することをオススメします。

目的はお金を使うことではなく、人生を楽しむことです。

お金を使うことで不安になるなら、無理して実行する必要はありません。

まとめ

貯蓄好きな日本人には精神的に少し負荷を感じる内容かもしれません。

そのため、もう少し内容を薄めて「使い切る」のではなく、お金を貯めつつ少しは娯楽に回すというやり方が向いているでしょう。

【この本の私なりのまとめ】

  • 年をとるごとに出来ることは減っていくことを理解する
  • 少しずつでもいいので「将来ではなく今」を楽しむことを実行する
  • 人生でもっともお金が必要な時期は決まっている
  • その時期に子供にお金を渡せるのがベスト